
「DfMA シンポジウム vol.2 」リア・ローディングからの脱却 ―― 先進4社が示すDfMA実装の現在地
最終更新日:2026/06/23

株式会社建築技術
KENGI 編集部
「DfMA シンポジウム vol.2」リア・ローディングからの脱却
2026年4月18日、芝浦工業大学 SIT総研 グローバル建築技術研究センター(GBTRC)主催、野原グループ株式会社協賛により、建設業界の経営者・実務者を対象としたシンポジウム「DfMA シンポジウム vol.2 リア・ローディングからの脱却」が開催されました。
第1回(vol.1)で提示された「日本の建設生産プロセスがリア・ローディング構造に陥っている」という論点を受け、今回はそこからの脱却に向けた理論的背景と、実プロジェクトでの実践例が共有されました。本記事では、開会挨拶・主旨説明に続いて行われた先進4社の講演を中心に、その要点をレポートします。
開催概要
- 日時:2026年4月18日(土)13:00–18:00
- 会場:芝浦工業大学 豊洲キャンパス 交流棟 大講義室
- 主催:芝浦工業大学 SIT総研 グローバル建築技術研究センター(GBTRC)
- 協賛:野原グループ株式会社

開会の挨拶 ―― 蟹沢 宏剛 氏(芝浦工業大学 SIT総研 GBTRC センター長)
冒頭、GBTRC センター長の蟹沢氏から開会の挨拶がありました。蟹沢氏は、日本の建設生産が陥っているリア・ローディングが成立するためには、次の3つの前提条件があると指摘しました。
- 安定的な社会環境(インフレリスクが低いこと)
- 職人がもの決めの遅れを吸収できること(もの決めが後ろ倒しでも、現場が作り込める)
- 専門工事会社が層として存在すること
日本では戦後から「失われた30年」に至るまでインフレリスクが小さく、昭和型の働き方のなかでこれらの条件が満たされてきました。しかしここ数年、人手不足・残業規制・資材価格の変動といった環境変化により、その前提が急速に崩れつつあります。前工程で多くを決めておくDfMA的アプローチへの転換は、もはや選択肢ではなく必然である――そうした問題提起で挨拶は締めくくられました。
主旨説明 ―― 田澤 周平 氏(東洋大学 准教授)
続いて田澤氏から、本シンポジウムの主旨説明がありました。第1回を受けて千葉大学・安藤先生より提示された「リア・ローディングからの脱却」という論点を、DfMAの系譜と英国での定義に沿って整理する内容です。
日本型プロセスにおけるリア・ローディング
フロントローディングを論じる際に有名なのがMacLeamyカーブですが、日本の建設プロセスは「生産設計」「構工法計画」「施工BIM」といった工程がいずれも施工段階以降に寄っている点で、構造的にリア・ローディングにあたります。IPD(Integrated Project Delivery)方式では関係者がより上流から参画するのに対し、日本型のDB/DBB方式は、もの決めのピークが後ろに存在します。

DfMAの定義 ―― 英国における MMC > OSM > DfMA
DfMA(Design for Manufacture and Assembly)は、製造業では1970〜80年代にGeoffrey BoothroydとPeter Dewhurstが提唱した古い概念で、フォードやGMに採用され、数十億ドル規模のコスト削減を実現しました。建設業におけるDfMAの初出は英国・1990年代に遡り、Latham Report(1994)、Egan Report(1998)、Construction 2025(2013)といった政策文書の系譜で体系化されてきました。
英国での定義ではMMC(Modern Methods of Construction)> OSM(Off-Site Manufacturing)> DfMAという包含関係にあり、DfMAはさらにカテゴリー1〜7に分類されます。日本でしばしば見られる「DfMA=ユニット化/プレファブ化」という理解は一面的であり、より広い設計思想として捉える必要がある、との指摘がありました。
リア・ローディングからの脱却に向けて
田澤氏は、脱却の目的・課題・手段を次のように整理しました。
- 目的:技能労働者不足や残業規制の厳格化といった「供給制約の時代」に、プロジェクトをより効率的に遂行する
- 現状の課題:設計参加のタイミングが遅くDfMAが困難/プロセス上流への参加を望むが、契約上GCまたはSCの下請に留まる/結局は生産設計支援に回ってしまう
- 手段:設計施工手法の変革(DfMA, OSM, MMC, BIM, CDE, Platform, Configurator)/契約手法の変革(IPD, CM at risk, PCSA, Design Assist)
- 必須条件:プロセス上流への参加には発注者の関与が不可欠

講演1:BIMと製造CADの連携によるPCa基礎梁の製作図作成ワークフローの効率化とDfMAの課題 ―― 安藤ハザマ(岩倉 巧 氏/長田 開気 氏)
背景と前提
安藤ハザマは自社でPC工場を保有しており、PCa(プレキャストコンクリート)製品の設計〜製造を一気通貫で行える体制にあります。これにより工期短縮と品質確保が両立しやすい一方、岩倉氏は建設業と製造業の間に存在する本質的なギャップを指摘しました。
- 製造業:「プロセス最適化型」――反復生産を前提に工程を最適化する
- 建設業:「関係者調整型」――一品生産ごとに関係者を調整して成立させる
この違いを踏まえ、両者の強みを活かすにはコンバージェンス(convergence)な情報連携が不可欠である、との問題意識が示されました。本講演は、その連携を実プロジェクトに適用した事例報告であり、対象は設計施工一貫で進められた延床約25,000㎡の倉庫プロジェクトです。
PCaパラレル基礎梁工法
同社独自のPCaパラレル基礎梁工法は、建築技術性能証明を受けた工法で、梁幅方向に3分割した2つのハーフPCa部材と、中央部の後打ちコンクリート部分で構成されます。PCa部材が型枠として機能するため、在来工法と比べて省人化・省力化・短工期化・施工品質の確保が可能で、本プロジェクトでは歩掛りを約50%削減しました。

BIMと製造CADの情報連携 ―― Configurationモデルの活用
実施設計段階からPCaの3Dモデルを作成し、クラウド(Forma/Informed Design)を介して設計BIM(Revit)と製造CAD(Autodesk Inventor)を接続。モデルベースでデータの受け渡しを行い、着工前段階での検討・意思決定の早期化と、作図工数の削減を実現しました。
中核となるのがConfigurationモデルの考え方です。パラメータを変えるだけで異なる形状の製品モデルを自動生成する「型」を用意することで、本プロジェクトでは6種のPCa基礎梁モデルを効率的に作成しました。製造限界や社内設計標準仕様書に基づくパラメータ設定により、他プロジェクトでも再利用可能(リピータブル)な形にしています。

得られた価値と顕在化した課題
得られた価値
- 製品作成における定量的な生産性向上――製造CADによるトップダウン設計+モデル連動製品図の効果。「型」のリピータブル活用による年間コスト低減ポテンシャル
- コンバージェンスな情報連携の優位性――製造⇄建設のデータ連携は十分に可能であり、施工段階での「後戻り」「現場合わせ」のリスクを低減できる
- DfMAとしてのプロジェクト価値――製造・施工・品質・コストを設計段階で同時に最適化できる可能性。設計〜製造〜施工を自社で一気通貫につなげる体制の優位性
顕在化した問題と限界
- 「型」は万能ではない――設計仕様や固有条件では、パラメータ変更だけで対応できないケースが発生する。汎用性を持たせすぎると「型」の管理が複雑化する
- 部材種類の多様化による全体への負荷――プロジェクト内で梁種が増えると型1つでは吸収しきれず、他社設計案件など梁種のばらつきや設計思想の違いが顕著になる。建設業の「一品生産文化」とDfMAの構造的衝突が露呈する
- 非技術的要素がボトルネック――DfMAは「技術」ではなく「設計思想・前提条件」の共有が必要。データ連携に業務責任・意思決定の所在が追いつかない。特定メンバーの成功体験に留まるリスクがあり、「人が頑張る仕組み」ではなく「誰でも同じ判断ができる仕組み」への昇華が課題となる

今後の展望 ―― DfMAをうまく機能させるための条件
最後に、DfMAを継続的に機能させるための条件が提示されました。
- 部品点数の削減――梁種類を減らすことで「型」設計の複雑化を抑制する
- 設計における標準化(リピータブル)――プロジェクトごとに設計をせずに済む仕様。Develop Products(製品開発)を実プロジェクト前に持っておくのがベストで、「決まっている部材」がある状態で設計を始める
- 発注者にとってのメリットまで含めたDfMA――元請・製造・現場の効率化だけでなく、設計・製作工数の削減は施工費・品質の安定に寄与する。標準化された部材は工事費低減に直結する
講演2:長谷工版BIMフロントローディングの三類型 ―― 中野 氏(長谷工コーポレーション)
背景 ―― 長谷工BIM実施設計10万戸
長谷工コーポレーションは分譲マンション領域でBIM実施設計100%を達成しており、2024年4月時点で累積10万戸のマンション実施設計をBIMで行っています。設計施工一貫受注のなかで、施工段階まで含めたBIMシステムが整備されており、Revitを中核に構造・型枠・鉄筋加工・仮設・設備・EV・情報化生産システムがデータ連携しています。
概念整理 ―― 「シングルロットプロダクション」からDfMAへ
中野氏はまず、製造業のマスプロダクション → マスカスタマイゼーションという流れに対し、建築はシングルロットプロダクション(一品生産)の側に位置づけられると整理しました。そのうえで、「大量生産の生産性で個別一品生産ができるようになろう」という方向性こそがDfMA ≒ 施工情報のフロントローディング(FL)である、と定義しました。

フロントローディングの三類型
続いて、設計施工一貫受注におけるFLの三類型が提示されました。これが本講演の中核フレームワークです。
類型 | 取り組み内容 | 目指す姿 |
|---|---|---|
納まり | 部材標準化/ディテール標準化/寸法体系の標準化 | BIMパーツ |
ルール | 施工に基づく配置ルールの標準化/施工に基づく設計ルールの策定 | 自動化 |
人 | 納まりを検討する人のFL/検討タイミングのFL/施工図チェック者・作図者のFL | モデリング関与 |

実践例
サッシ情報記述のルール化(納まり×BIMパーツ)
マンション専用部のサッシについて、建具記号の付番体系や寸法ルールを厳格に標準化。パラメータ情報を統制することで、BIMモデルから生産情報・図面情報を一貫して取り出せる状態にしています。「パーツのパラメータ情報を厳格に管理すること」こそがDfMAの土台である、という点が強調されました。
BIMモデルと連携したPCa工場
BIMモデルと組み合わせた自動化・工業化生産の種類を増やし深化させ、それを設計に織り込む(フロントローディングしていく)。中野氏は、自動化の粒度について次のトレードオフを指摘しました。
- 小さな単位で自動化/工業化→ カスタマイズ性は上がるが、突き詰めると従来の作り方と大差なくなる
- 大きな単位で自動化/工業化→ 建設生産性の向上に直結する
この落とし所を探ることが重要である、としました。
給水給湯配管の自動設計(ルール×自動化)
BIMモデルから建築位置情報・配管不可範囲を抽出し、自動給排水配管ツール(KICONIA WORKS)で配管設計をアルゴリズム化。Rebroに取り込み、必要に応じて修正します。設計ルールを形式化できれば、設備設計の相当部分が自動化可能であることを示す事例です。
AIドリブン設計へ ―― 建築情報データベース MetiS
講演の締めくくりに、中野氏はAI活用の構想を共有しました。1つのBIMモデルは2〜3万行のパーツで構成されており、これをAIに読み込ませれば設計者とBIMモデルが会話できるのではないか、という仮説です。
長谷工では、過去5年分の設計図書PDFとRevit 2020以降の全案件BIMデータを登録した建築情報データベースMetiSを構築済み。「間口6.8m、奥行11.6m、3LDKの間取りを探して」といった自然言語クエリから、必要なデータ・BIMデータを取り出せるところまで実装が進んでいます。こうしたAI基盤は施工段階にも展開していくだろう、と展望されました。

AIドリブンな設計は、DfMA/フロントローディングの実現手段になり得るのではないか
講演3:BIMを用いた建築業のプレハブ組立と働き方改革推進サポート ―― 株式会社カワトT.P.C. 田中 氏(生産管理部 システムG)
背景 ―― 大学との基礎研究を土台に
山口県萩市に拠点を置く株式会社カワトT.P.C. からの発表です。冒頭、田中氏は「基礎開発はすべて大学と共に進めてきた。基礎研究は時間軸に依存しない。そこで成果が出たものを本開発に展開する」と自社の開発姿勢を紹介し、フロントローディングもBIMも若い世代が取り組むテーマであると呼びかけました。本日紹介する内容も、大学との共同研究をベースに、ゼネコンと組んで実装してきた成果です。
現状の活用事例 ―― BIMを用いたプレハブ組立
カワトT.P.C. は給湯給水配管を中心に、BIMを用いたプレハブ組立を実装しています。施工図・加工図をBIMで作成し、BIMからパイプ長をタブレットへ渡してパイプカット、タブレットで加工図を見ながら組立、プレハブとして出荷する、という流れです。

BIMを起点にすることでペーパーレス化/トレーサビリティ/部材集計・在庫管理までデータ連携しており、将来的にはキープランを用いた発注管理や、自動計算による在庫最適化も視野に入れています。
「設計者がいない会社」のデータドリブン設計思想
特に印象的だったのが、カワトT.P.C. に専任の設計者がいないという前提のもとで構築された設計思想です。
- 給湯給水はプロだが、電気や共用部を「やってくれ」と言われて取り組んだら対応できた
- 考えて設計するのではなく、データベースから持ってくる。「考えないでやる」のが大事
- 自社が作りやすい給湯給水を基準にする――億ションのようなカスタマイズは別だが、6〜8パターンで給湯給水は成立する。そのパターンに合わせて住みやすいマンションを設計すればよい
- 作図は自社で請け負っており、Revit・Tfasなど顧客ごとに異なるツールに対応。多様性への対応が重要
これはまさに、主旨説明で田澤氏が提示した「Develop Products(製品開発)を実プロジェクト前に持つ」「決まっている部材がある状態から設計を始める」というDfMAの思想の、サプライヤー側からの実装例と言えます。
目指す方針 ―― BIMによる建築現場一元管理
カワトT.P.C. は「計画から完成まで」をBIMで一元管理することを目指しており、施工段階の各フェーズで提供できるサービスを拡張しています。

- 計画図:自動配管作図(将来)
- 見積もり:見積もり計算(実行中)
- 施工図:図面作成代行(実行中)/ARアプリ(将来)
- 生産管理:プレハブ作成全般(実行中)
- 加工:プレハブ作成(実行中)
- 現場:ARアプリで現場確認(実行中)
ARアプリは、施工・計画段階で現場と図面の差異確認を可能にし、不要な手戻り・コスト削減に寄与します。作図グループでは配管プレハブ・ダクト・意匠の3D化をすでに請け負っており、今後は電気配線図まで含めた建築全体のBIM化サービスを展開予定です。
開発中 ―― 廃校をスマート工場にリノベーション
働き方改革推進サポートの一例として、山口県萩市で廃校をリノベーションした「個人・自動化金属加工工場」の無人化工場の事例が紹介されました。遠隔監視による自動化で人手不足の緩和を図る取り組みで、2026年3月に第10回ものづくり日本大賞 優秀賞を受賞しています。
地方は「人がいない」と嘆いていても活性化しない。人がいなくても、ものづくりを推進していかないといけない。DXを通じて自動化を進めていきたい
地方の産業基盤維持という観点からも、DfMA/自動化の持つ社会的意義を示す締めくくりでした。
講演4:BuildAppにおける製作加工連携の取り組み ―― 野原グループ株式会社 山崎 芳治 氏(グループCSO)
背景 ―― リア・ローディングの温床としての建設業構造
野原グループ CSO 山崎氏の発表は、建設業界がなぜリア・ローディングに陥るのかという構造的な問題認識から始まりました。

- 重層構造による縦の情報分断――元請→下請→2次下請→3次下請と情報が降りていく過程で分断が発生する
- 元請1:N下請による横の情報分断――専門工事間(躯体/設備/建具/内装/その他)での情報分断
- 情報の不透明さ――「見えない、見せない、決まらない、決めない」といった業界慣習や“当たり前”が温床となっている
この縦横の情報分断 × 不透明さが「効率を上げられない」「コスト削減・適正利益配分ができない」という結果を生み、リア・ローディングを構造的に再生産している、という分析です。
BuildApp ―― FLを実現する「ソフトウェア+BPO」
野原グループが展開するBuildAppは、この構造問題に対してソフトウェア+BPOのセットでフロントローディングを実現しようというサービスです。工種ごとに具体的なサービスが展開されています。
建具工事店向け/製作施工図作図サービス
従来は「工事店→外注作図業者」の流れで、新規作図→図面確認→不整合発覚→補正、と往復が発生していました。BuildAppのBA建具に作図を委託することで、新規作図の段階から整合の取れた図面となり、承認プロセスの効率化と手戻りコストの削減を実現します。
製作工場向け/バラ図連動サービス

従来、製作工場でのバラ図作成プロセスは、大半が「ウェイトタイム」(エンジニア不足による待ち時間)で占められていました。CSVデータをTB-CADで読み込むだけでバラ図が自動生成される仕組みにより、次の価値が生まれます。
- a. バラ図作成の効率化――空いた時間を他プロジェクトに振り向け、受注機会を増やせる
- b. 正確性・品質の向上――製作図面と連動したデータを使用するため、人的ミスを最小限に抑制。提供データは製作可能なもののみが作成されるため、拾い間違いや作り直しがゼロになる
- c. 適正納期の確保――取り掛かるまでの待ち時間(ウェイトタイム)の削減により、実質的な作業時間での納期算出が可能になる
鉄筋BIM(開発中) ―― 構造BIMモデルから加工機までのパイプライン
次の開発領域として鉄筋BIMが紹介されました。まだ実証開始の初動タイミングではあるものの、構想図は次の通りです。
- ゼネコンの構造BIMモデル/構造計算書(ST-Bridge形式)を起点に
- BuildApp上で鉄筋BIM(システム+BPO)が「収まり・干渉」「形状・仕様・数量」「加工帳」「カットリスト」を生成
- 専門工事側でAR組付マニュアル/配筋写真デジタルツイン、加工工場側で加工・出荷管理/加工機(TOYO)連携まで接続
- 職長ノウハウを吸収し、順次完全自動化を目指す
まずは詳細な構造計算データができたタイミング(確認申請直前)でのサービスとしてスタートし、データ蓄積後は数量予測によって、どのタイミングでも一定精度の鉄筋BIM生成を目指す。これも、サブコンとしてのノウハウを活用した取り組みです。
まとめ ―― フロントローディング/DfMAへの挑戦
山崎氏は最後に、BA内装/建具/鉄筋の検討・実践を経て感じたことを総括しました。

- FLは後工程を整流化する解決策になる実感がある
- BIMはそこに絶対的に必要な概念である(ソフトウェアではなく)
- 次のステップでは「標準化」と「工種間連携」の壁が立ちはだかる。生産性と標準化はセットであり、こだわる部分とそうでない部分の線引き、およびそれをサブコンレベルで工種間連携できる業界へとアップデートしていく必要がある
- プレファブは原理主義的にやりすぎると逆手間になる。全ステークホルダーの最大公約数を狙う塩梅を探す旅の途中である
- 数量が明確になることへの反発は強い(特にサブコン)。メリットをイメージできないだけであったり、過去のトラウマが先立つことが大きな要因。業界全体としての説得・懐柔(安心してもらうこと)が重要
プレファブ/DfMAを進めるうえで、技術よりも業界慣習・サブコンの心理的抵抗こそが最大の障壁である、という率直な現場感覚が示されました。
所感
第1回(vol.1)の問題提起から1年、DfMAの実装は各社で着実に進んでいます。安藤ハザマのConfigurationモデル、長谷工のFL三類型とMetiS、カワトT.P.C. のデータドリブン設計、野原グループのBuildAppと、規模も業態も異なる4社がそれぞれの立ち位置で具体的な成果を出し始めている段階に入った、と感じました。
一方で、各社の発表や質疑を聞いていると、これはもう技術の問題ではないのかもしれない、とも感じました。DfMAを広く普及させていくには、技術以上に契約慣行・発注者の関与・業界慣習といった部分のほうが効いてくるのかもしれません。


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